こんばんわ!
医療ソーシャルワーカーの「たれめ」です!
今回は「鬼滅の刃」の「炎柱・煉獄杏寿郎」についてお話します。
早速ですが、「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編」は観ましたか?
たれめは九州のとある県におりますが、地方のためかレイトショーでは来場者が400席ほどの会場に、10人くらいしか入らない状況です! だ、大丈夫か…?💦
先日、しっかり感染対策をして観てきました。
遅ればせながら劇場版を観て、例に漏れず超感動しましたので、ブログを書いている状況です(笑)
劇場版で主役級の活躍をするのが、「炎柱・煉獄杏寿郎」!
理想の上司!リーダーシップ・マネジメントのお手本!などと劇場版を観た大人達から大絶賛のキャラクターなんです。
私は現役医療ソーシャルワーカーですので、ソーシャルワーカーとしての視点で「煉獄さん」を見ていました。「煉獄さん」の立ち振る舞いや言動は、ソーシャルワーカーとしても非常に参考になる点があります。
その要素を4つにまとめましたので、解説していきます。
それではいきましょう!
※ネタバレを含みますので、ご注意ください!(無限列車編まで)
アイキャッチ画像 ©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable 劇場版「鬼滅の刃 無限列車編」サイトより引用
ブレない信念
俺は俺の責務を全うする!ここにいる者は誰も死なせない‼
吾峠呼世晴/集英社
人として尊敬するポイントが多い「煉獄さん」ですが、まず最初に挙げたいのは「ブレない信念」です。
煉獄さんには「弱き人を助けることは、強く生まれたものの責務だ」という母の教えが根底にありました。「人を守り、鬼を倒す」「誰一人死なせない」ことが彼の信念でした。
今回の「無限列車編」では、乗客200名を一人も死なせないことを第一優先とし行動します。圧倒的な強さを誇る上弦の鬼と対峙し、徐々に体力を削られていくという窮地に陥ってもなお、その信念を胸に戦う場面が描かれます。
この煉獄さんの「ブレない信念」を持つ姿ということは、ソーシャルワーカーとしても参考になります。
職種としての行動理念は『ソーシャルワークのグローバル定義』や、『ソーシャルワーカーの倫理綱領』がそれにあたるでしょう。
あなたはそもそも職種としての「理念」を理解していますでしょうか。
そして、あなたは理念を「体現」できていますでしょうか。
今一度、この言葉を自分に問いたいと思います。
煉獄さんがかっこいいところは、理念(信念)を体現している点と思いました。
是非見習いたい!
正直さ+素直さ
煉獄さんの魅力の一つとして、「正直」であり、「裏表のなさ」があると思います。
炭治郎(主人公)が「ヒノカミ神楽」について尋ねた際も、隠さずに分からないと認めています。この場面の他にも、鬼の血気術によって眠ってしまったことに対して「よもやよもやだ」「柱として恥ずかしい」と失敗を素直に認めているのが好印象ですよね。
キャリアを重ねていくうちに、変なプライドを身にまとってはいませんか?
ソーシャルワーカーはクライエントとの信頼関係が基本です。
わかったふりや知ったかぶりは信用を無くします。
曖昧なまま答えるのではなく、きちんと調べてから答える。そういった態度が、信頼のおけるソーシャルワーカーとなります。
俺は君の妹を信じる 鬼殺隊の一員として認める 汽車の中であの少女が 血を流しながら人間を守るのを見た 命をかけて鬼と戦い人を守る者は誰が何と言おうと鬼殺隊の一員だ
吾峠呼世晴/集英社
また一度は炭治郎の妹、禰豆子が鬼であることから人を襲うのではと認めない発言をしていましたが、無限列車編において禰豆子が鬼から人を守る姿を見て、「俺は君の妹を信じる」と言っていましたよね。
一度発言したことを、謝罪し訂正するというのも勇気がいることです。
これもベテランになるほど難しくなるのではないでしょうか。クライエントへはもちろん、後輩や部下に対しても間違っていたことは素直に認めて謝罪する。人として大事なことですね。
煉獄さんから学んだこと
・知らないことを中途半端に答えない。
・正直でいる。
・間違っていた時は素直に認めて謝罪する。
・シンプルに分かりやすく話す。
弟への優しさ
正直に言う、父上は喜んでくれなかった!どうでもいいとのことだ、しかし!そんなことで俺の情熱はなくならない!心の炎が消えることはない!俺は決して挫けない
吾峠呼世晴/集英社
千寿郎、お前は俺とは違う!お前には兄がいる、兄は弟を信じている。どんな道を歩んでも、お前は立派な人間になる!燃えるような情熱を胸に頑張ろう!頑張って生きていこう!寂しくとも!
吾峠呼世晴/集英社
兄弟愛を感じさせる感動的なシーンです。
煉獄杏寿郎が鬼殺隊の柱になったことを元・炎柱である父に報告に行くのですが、罵倒されて出てきます。自身も相当つらいはずなのです。弟は「兄が柱になって、自分も柱にならないといけないだろうか。」という気持ちであり、父の部屋から出てきた杏寿郎を不安そうに見つめます。そこで杏寿郎は、自身を奮い立たせ、上記のような言葉を弟にかけます。
- 弟の価値観を大切にしている
相手の気持ちを汲み取ったうえで、言葉を選んでいる。
人それぞれの価値観を大切にしており、自身の価値観を決して強制しない。弟にも柱になれというのではなく、「どんな道を選んでも、立派な人間になる」と言っていますよね。
この部分は、ソーシャルワーカーの「自己決定の尊重」に似ているなと思いました。個人の考え、価値観を尊重し、全面的に認める。ただし人としてしてはいけないことは例外。自傷他害のリスクがあるときは自己決定の尊重の例外となります。
- 伴走者としての立ち位置
また日ごろの信頼関係が固いからこそ、強い言葉で構成されていますが、相手を「認めて」、「一緒に進んでいこう」と声かけしていることがわかります。伴走者としての立場で、相手に声かけをしています。
ソーシャルワーカーはちょっと違うと思っています。クライエント-支援者の関係性であることから、「一歩後ろからリードする」という表現のほうがいいかもしれません。
クライエントを前から引っ張るのではなく、クライエントが進みたい方向にそっと促すようにしていく。このことで、ソーシャルワーカーが自身の経験や知識から思い込みで、短絡的に社会資源の紹介をするといったことがないようにしたいですね。
- 伝え方
もう一つ、着目したのは「伝え方」
父から心無い言葉を浴びせられたばかりというのに、弟が余計に不安にならないように配慮して伝えている。しかし表現を変え事実と異なることを言う訳でもない。
ここを分解すると、『事実を伝える⇨自身の考え(信念)を言う⇨相手が進むべき指針を示す』といった構成になっています。
これはソーシャルワーカーというよりも、「管理職として組織の決定を部下に伝える技術」として使えると思いました。組織にいると、言いにくいことを部下に伝達・周知させないといけないことがあります。
父 = 上司
兄 = 中間管理職
弟 = 部下
このように当てはめてみると、わかりやすいです。
『事実を伝える⇨自身の考え(信念)を言う⇨相手が進むべき指針を示す』
信念のところは、「理念」に置き換えてもいいと思います。理念は組織理念であったり、ソーシャルワーカーの理念です。
煉獄さんから学んだこと
・個人を尊重し、価値観の違いを理解する大切さ。
・ソーシャルワーカーは伴走者よりも「一歩後ろからリードする」くらいがいいかも。
・部下への伝え方は「事実⇨理念⇨指針を示す」
前を向き続ける
胸を張って生きろ。己の弱さや不甲斐なさにどれだけ打ちのめされようと、心を燃やせ。歯を喰いしばって前を向け。君が足を止めて蹲っても、時間の流れは止まってくれない。共に寄り添って、悲しんではくれない
吾峠呼世晴/集英社
上弦の鬼と死闘を繰り広げた後、あと一歩のところで鬼を逃がしてしまう。致命傷の煉獄さんと最後の会話をするなか、炭治郎達が自身の力の無さに泣いて悔しがっている場面で、煉獄さんは上のセリフを言います。
思えば煉獄さんはずっと前を向いているキャラクターでした。「人を守り、鬼を倒す」という信念を貫いて炎柱まで登ってきた煉獄さん。想像するに、きっとこれまでたくさん『己の弱さや不甲斐なさに打ちのめされる』ようなことがあったのでしょう。その時々に歯を食いしばって前を向き続けてきたのでしょう。
だからこそ重みのある言葉です。
煉獄さんの過去を想像しただけで泣けてきます…。
ソーシャルワーカーも、対人援助職としてクライエントと関わるなか『己の弱さや不甲斐なさに打ちのめされる』ようなことが往々にしてあります。
・関わってきた患者さんが亡くなってしまった時
・患者さんと信頼関係が築けず罵倒された時
・患者さんの「死にたい」にうまく答えらなかった時…
…等々。
私自身、たくさん経験してきました。
そのような時こそ、煉獄さんの言葉を思い出したいです。
胸を張って、いつだって前を向き続けたい。
悔しさは心の炎にして、学ぶだけ。
落ち込んで立ち止まらず、悔しいなら前を向き歩みつづけること。
煉獄さんから学んだこと
・自身の弱さや不甲斐なさに打ちのめされそうな時こそ前を向く。
・立ち止まらずに、胸を張って歩み続ける。
まとめ
とっても魅力的なキャラクター「炎柱・煉獄杏寿郎」!
その魅力の一部を、ソーシャルワーカーの視点でまとめました。
ソーシャルワーカーのような対人援助職の皆さんなら、共感を得るところもあったのではないでしょうか。
ソーシャルワーカーでない方も煉獄さんを通して、ソーシャルワーカーという職種がいることを知ってもらえると嬉しいです!みんな心を燃やして働いていますよ!!
最後まで読んでくださりありがとうございました!
たれめ
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