みなさん、こんばんわ!
現役医療ソーシャルワーカーの「たれめ」です。
今回はカンファレンスの基本をお伝えします。
あー、週明け担当患者さんのカンファだぁ…。緊張するな。先輩みたいにうまく回せないから不安だな…。
このような疑問にお答えします!
MSW歴11年、回復期病棟で家族カンファを月15-20件こなしたこともある私たれめ、自分の数々の失敗(笑)をもとに学んできたことをお伝えします(^^)
この記事を読んでわかること
・目的とゴールの大切さ
・事前に確認しておく内容
・共通言語
・ビッグワードの危険性
それではいきましょう!
目的とゴール
来週カンファって言ってましたけど、なぜカンファをするの?
えっと、先生と看護師さんから言われたから?方向性がわからないし…。
「目的」が明確じゃないみたいですね~!カンファレンスをするにはまず「目的」を明確にしましょう!
行き当たりばったりのカンファレンスでは、時間超過したり、何度もカンファを要することになります。どんな目的でそのカンファをするのか整理してみよう!
医療の現場では、主治医や看護師、リハビリスタッフなどといったチームとともに診療・ケアにあたります。そのチーム内でカンファレンスの目的とゴールが共有されていないと、バラバラの話をしてしまうことになってしまいます!
またご家族やケアマネさんを呼ぶときも、目的がはっきりしていないと「なんで呼ばれたの?」と思われてしまいます…。せっかく時間を作って来てもらうのですからね。
下の図を参考に、カンファレンスの目的とゴールを書き出して整理してみよう!!
注意点は「あくまでも患者さん視点」です。目的が「〇日までの退院」みたいに医療者視点の目的になってはいけませんよ。
事前に足並みを揃えておく
目的が大事なのはわかったけど、たくさんの人(職種、家族)が入るから不安ですー。
確かにたくさんの人が入る話し合いをまとめなきゃと思うと不安ですよね。
でも大丈夫。さっきの「目的とゴール」を明確にするために他職種の話を聞いていくと自然と足並みが揃っていきますよ。
日ごろの回診やチームカンファに参加していると他職種視点での課題が見えてきます。またはカンファの依頼があったときにその理由を尋ねるようにするといいですね!
私たれめは、どうしても時間がとれないとき、カンファレンスの直前に先生や他職種と共有することもしていました(^^;)
どういう課題があって、どんな目的でカンファを行うのか。
例えば先生からは病状を説明する。今後どれくらい改善しそうとか、入院期間はどのくらいになりそうとかを話してもらう。看護師さんからはトイレには行けるようになったけど、まだズボンの上げ下ろしに介助がいるとか、このまま退院であれば家族に介護の指導を計画しようとか。
カンファレンスは事前準備が重要なんです。
共通言語を使おう
事前の準備が大事とお話しました。
ここからはカンファレンスのなかで注意することをお伝えします。
カンファレンスの場では、さまざまな専門職が入り、その患者さんの病状や病院での様子、臨床的な課題、治療予後などについて話し、患者さんや家族の同意と意向を確認します。
その場では、医療専門用語が飛び交います。皆さんも入職したての頃はわからない用語も多かったのではないでしょうか。
専門職間でも、それぞれわからない用語があるように、患者さんやご家族は余計に理解できないですよね…。きちんと「わからない」と言ってくださる方なら、説明もその場でできますが、展開の早さに訳が分からないまま終わっていたという方もいるでしょう。
一方通行の話にならないように、「誰もが理解できる言葉」を使いましょう。
それが「共通言語」です。
また相手が理解しやすい環境を作る配慮も大事です。
例えば、
・説明したことをメモできるように「紙とペン」
を用意しておく
・説明内容を事前にプリントしておく
・プライバシーが守られた個室で行う
・病気の説明は図を描いたり、画像(レントゲンやCTなど)を見せたりしてもらう
決めごとは曖昧にしない
「ビッグワード」という言葉があります。
これは曖昧な言葉のことです。たとえば、「支援していく」とか「がんばっていく」とか「月末」とかです。
聞こえはいいのですが、人によってとらえ方が違いますし、結局何をするのかがぼやけてしまいます。
チーム内のカンファレンスではここを明確にしたほうがいいです。
だれがいつまでに何をするのか?
そうでないとコミュニケーションエラーが原因で支援が遅れて、患者さんに迷惑をかけてしまうことがあります。
患者さんやご家族が参加するカンファでは、すべてを明確にしなくてもよいです。
気持ちの揺らぎに寄り添うことも大事だからです。しかし患者側と医療者側との間の決めごとは、曖昧にせず明確にしておいたほうがいいです。結局家族はどう動けばいいのかがわからなかったり、医療者側が何をしてくれるのかがわからないといったことになってしまいます。
まとめ
いかがだったでしょうか?
患者さんやご家族が参加するカンファレンスでの基本的な注意点を解説しました!
まとめると以下の通りです!
・患者さんの課題を理解しておく
・カンファの目的とゴールを明確にする
・事前に他職種と足並みを揃えておく
・誰もが理解できる「共通言語」を使う
・ビッグワード(曖昧な言葉)を使わない
・決めごとは曖昧にせず、誰がいつまでにするのか明確にする
どれも大事なポイントですので、気を付けていきましょう!
ただしコレを守ることにいっぱいいっぱいになって、患者さんやご家族の話に耳を傾けられないといったことがないようにしましょうね!
今度は「退院前カンファレンス」での注意点についてもまとめられたらと思います!
それでは!
たれめ
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