リハビリ病院の選び方 ~転院前に大切にしたい5つのポイント~

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こんにちわ!

たれめです。

今回は、「リハビリ病院の選び方」について紹介します。

この記事の対象は以下のような方です!
・急性期病院に入院中の方とそのご家族
・介護支援専門員(ケアマネジャー)や訪問看護師さんなど




「リハビリ病院に転院してください」と言われたけど、どうやって探せばいいかわからない。


何を基準に探したらいいんだろう・・・?




このような疑問にお答えします!

「回復期」の時期にしっかりリハビリテーションを受けられるか、その人に合った病院を選べるかどうかがその後の人生、生活に大きくかかわってきます。

これからお話しする「5つのポイント」は私がMSW11年経験し、これまで関わってきた患者さんやご家族からの思いを聞いて学んできたことです。

 👇結論はこちら👇

・脳卒中や骨折などは「回復期リハビリテーション病棟」
・その他の疾患は「地域包括ケア病棟」
・リハビリテーション科医師がいるとGood!
・回復期リハビリテーション病棟協会サイトから詳細を確認できる!
・得意な診療科、疾患の病院はMSWに聞こう


きっとあなたの役に立てると思います。

それではいきましょう!

病棟の種類で探そう!

まずは「リハビリ病院」の種類から探しましょう!
※ここでは急性期治療(手術や専門的治療など)を終え、リハビリテーションを行う時期に転院させる病院のことを「リハビリ病院」と指すことにします。

以下の「病棟」を持つ病院ではリハビリテーションを受けることができます。
この2つの病棟があるかどうかが判断基準となります。

  • 回復期リハビリテーション病棟

脳卒中や頭部外傷、重傷な脳血管疾患、大腿骨骨折や胸椎腰椎の圧迫骨折、手術後の廃用症候群といった病名であれば、この病棟を持つ病院を優先して検討すべきです。

この病棟は特殊で、リハビリテーションを積極的に行える代わりに上記のような「受け入れ対象疾患」が決まっています。
この病棟の特徴は、なんといっても「リハビリテーションが充実」していること。
リハビリテーションを行う理学療法士、作業療法士、言語聴覚士といった職種が在籍しており、一日にできるリハビリの量も多く、毎日1日最大3時間のリハビリを受けられます。

急性期以降は1日も早く積極的なリハビリテーションを行うことが、その後の経過が良いことがわかっています!対象疾患に該当するようであれば、「回復期リハビリテーション病棟」を第一に検討しましょう!


  • 地域包括ケア病棟

この病棟は回復期リハビリテーション病棟のような対象疾患はありません。
どのような病状のかたでも受け入れできます。
入院期間は「入棟から60日以内」と制限があります。

もちろん病状と病院の方針で変わりますので、早ければ1週間以内ということもあるでしょう。
この病棟はリハビリテーションを1日平均2単位以上を実施していることが要件なので、リハビリテーションのスタッフも病院に常勤配置しています。

退院支援に関する経験と知識を有した看護師やMSW(社会福祉士)を配置している「地域連携部門」も病院の施設基準としてありますので、退院に不安があっても十分な知識と経験で対応してもらえます。

回復期リハビリテーション病棟の対象となる疾患でない場合、「地域包括ケア病棟」を有する病院を探すとよいでしょう。

※病院によっては疾患や状態に合わせて「一般病棟」や「障害者施設等一般病棟」などの病棟で治療後に「地域包括ケア病棟」に転棟させることもあります。

リハビリテーションの体制から探そう!

リハビリテーションを目的として病院を探す場合、リハビリテーションを行える環境や体制、スキルや実績が気になるところです。

どこを見ればいいのかをお伝えします。

  • リハビリテーション科の医師の有無

リハビリ病院だからといってリハビリテーション科の医師が必ずしも在籍しているということはありません。
実際にリハビリテーションを行うのは、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士(このようなリハビリテーション職員をセラピストを呼びます。)という資格を持った人です。
しかしリハビリテーション科の医師がいると、その病院でリハビリテーションの観点でリーダーシップをとり、多職種をまとめて患者の病気や状態に合わせて指示を出すことができます。

  • セラピストの人数

リハビリテーションを提供するセラピスト(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士)の職員数はリハビリテーションの量に影響します。
基本的に患者さん1名に対し2,3名のセラピストが担当となりますが、セラピストも休日があります。その際に代行のセラピストが入れるかどうかが職員数に影響するんです。
つまり職員数が少ないと代行に入れず、担当セラピストの休みのためにリハビリテーションが受けられないといったことが起きます。
もちろんセラピストの職員が足りていない地域もありますので、これが当然なところもあります。
入院の前にはセラピスト職員数を確認しておきたいですね。

回復期リハビリテーション病棟協会サイトから探そう!

回復期リハビリテーション病棟を探す場合、「回復期リハビリテーション病棟協会」のサイトに病院ごとの詳細なデータが情報公開されていますので、こちらを参照してください。

お近くの回復期リハビリテーション病棟を探す|一般社団法人 回復期リハビリテーション病棟協会

ここで見るポイントは
「リハビリテーション科専門医」または「リハビリテーション科認定臨床医」「リハビリテーション科の医師」の有無と「理学療法士、作業療法士、言語聴覚士」(セラピスト)の人数です。

リハビリテーション科医師がおり、セラピスト職員が多い病院は人気になっていて、待機することがあります。何とか入れても短い入院期間となってしまうこともありますので、じっくりリハビリを受けたい人は「平均在院日数」をチェックして、割と低回転で運用している病院を選ぶものいいでしょう!

得意な診療科、疾患のある病院はMSWに聞こう!

病院によって「得意、不得意」があります。
同じ「回復期リハビリテーション病棟」を持っていても、脳卒中や脳外傷といった脳血管疾患患者をよく受け入れている病院もあれば、脊髄損傷、頚髄損傷などをよく受け入れている病院、大腿骨骨折や膝の骨折など整形外科系の疾患患者をよく受ける病院など様々です。
または高齢者が多い病院は肺炎後の廃用症候群や嚥下機能訓練が得意であったり、介護保険サービスに強かったりと病院によって特色はあるものです。

そのような特色は、病院のホームページやパンフレットで確認できることもあります。
しかし記載されていない情報や地域特有の情報は、MSW(医療ソーシャルワーカー)がよく知っています。急性期病院には退院に関する相談を受け付ける部門(地域連携室や退院調整室など名称は様々です)が設置されていますので、そちらで相談をしてみましょう!

いまはコロナで難しいかもしれませんが、
見学や事前面談が可能なら入院前に行って、話しを聞いてみることを強く推奨します



👇高額療養費制度はご存じですか?解説記事はこちら👇

まとめ

リハビリテーションを受けられる病院の探し方を紹介しました。
一般のかたには、どこに着目して選べばいいのかわかりにくいものです。

私は回復期リハビリテーション病棟や療養病棟のある病院に11年勤めていますが、患者さんやご家族から以下のような話を聞きます。

「急なことで頭がいっぱいのところに転院先のことまで十分考えられなかった。」
「急性期病院の先生から数日以内に決めるように言われて混乱した。」
「自宅や職場からの近さで選んだけど、最初からここに来ればよかった。」

このような意見を本当によく聞きます。
後悔のない病院選びの助けになれば幸いです。

 👇結論はこちら👇

・脳卒中や骨折などは「回復期リハビリテーション病棟」
・その他の疾患は「地域包括ケア病棟」
・リハビリテーション科医師がいるとGood!
・回復期リハビリテーション病棟協会サイトから詳細を確認できる!
・得意な診療科、疾患の病院はMSWに聞こう



たれめ

この記事を書いたひと
たれめ

医療ソーシャルワーカー(MSW)15年目の僕が、みなさんの為になる情報を発信します。なるべくわかりやすいようにお伝え出来たらいいな(^^) 一般の困っているかた、医療や福祉に携わるかた、おなじ福祉職のかたなどに向け、医療や介護、生活や仕事に役立つ情報をぼちぼちと発信していきます!

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